日本で毎年どのぐらいの食べ物が捨てられているか知っていますか?
平成28年度の農林水産環境省の推計では、
年間約632万トンの食べ物が
まだ食べられる状態で捨てられているそうです。
こういった食べ物のことを食品ロス(フードロス)と呼びます。
Unicefの2018年の調査では
世界で1億4000万人の子どもが慢性栄養不良です。
世界で食べ物がなくて困っている人々がいる一方で、
食べられずに捨てられる食べ物が大量にある
この問題に今世界が注目しています。
このフードロスの問題を解決するために、
日本でも始められているのがフードシェアリングです。
フードシェアリングサービスは、
どうしても出てしまうフードロスを減らしたい飲食店などのお店側と
おいしい食べ物を安く手に入れたいお客さん側
のお互いの願いをつなげることで、フードロス問題に対する
社会貢献に取り組んでいるサービスです。
食べ物で社会貢献!と聞くといいことばかりな感じがしますが、
デメリットはないんでしょうか?
そこで今回は、フードシェアリングのメリットとデメリットを
まとめてみました。
フードシェアリングのメリット無駄を解消し店も客も得をする
夜にスーパーに行くと、売れ残りのお総菜やお弁当に
半額シールが貼られていたりしますよね。
これもフードロスをなくすための取り組みの一つだと言えます。
ただし、飲食店ではその日の売れ残りをなかなかさばく方法がありません。
そこで、フードシェアリングサービスをしている会社に登録をし、
値段を安くして販売します。
例えば、日本で初めてフードシェアリングサービスを始めたTABETE。
この会社では登録店舗が、
売れ残りそうな商品を250~680円の値段でサイトに掲載
↓
「食べ手」と呼ばれるユーザーがサイトでほしい食べ物と店舗を検索
↓
ユーザーは購入手続きをしたら掲載店舗に受け取りに行く
という流れになっています。
このサービスはお店側にも利用者側にもメリットがあると言いましたが
それぞれどんなメリットがあるでしょうか?
【お店側のメリット】
・余った食材や賞味期限の近い食品を廃棄せずに販売して利益がでる
・食材の切れ端など、これまで捨ててたものを食材として調理して販売できる
・フードロス削減に取り組むお店!としてブランド力が上がる
・事前に利用者がお金を払うシステムなので、ドタキャンなどのリスクがない
【利用者側のメリット】
・おいしい食品を通常よりも安く購入できる
・フードロス問題に対して社会貢献できる
・アプリの登録で始められるので簡単に注文できる
・「ぼっち飯」(一人)でも利用しやすい
このように、お店にとっても利用者にとっても
たくさんメリットがありそうなサービスですね。
フードシェアリングのデメリットはどんなものがあるの?これからの課題
もはやデメリットがあるのか?というぐらい
人にも環境にもたくさんのメリットがあるサービスですが、
デメリットもあるのでしょうか?
ここでも、お店側と利用者側にわけてデメリットをみてみましょう。
【お店側のデメリット】
・アプリや端末を頻繁に確認する、出品メニューを考えるなど
通常業務以外の業務負担が発生する
・単価が安い
・お店が忙しい時間に受け取り希望時間が設定される場合がある
【利用者側のデメリット】
・大都市以外ではまだ利用できないサービスが多い
・期限切れ間近なので注意が必要
・店舗受取の場合、お店まで行く労力がかかる
デメリットでは、以上のようなものがあげられます。
お店としては、プラスアルファの仕事が増えますので、
その分の負担が減るような効率的な仕組みづくりが
これから必要になってきそうです。
単価が安いというデメリットについては、
確かに普通に売るよりは損かもしれませんが、
もともと捨ててしまうことでマイナスになる部分で
利益が得られることを思えば、
デメリットといえるかどうかは微妙なところですね。
利用者側としては、まだまだ全国に普及していないサービスであることが
まず課題だと思います。
これからフードシェアリングが広がっていくことで、
より近い店舗を選べたり、地方でも利用できるようになるなど、
解消できるデメリットはありそうです。
まとめ:
食費を節約しながら社会貢献!フードシェアリングで世界の食品ロス問題を解決
今回はフードシェアリングのメリットとデメリットを紹介しました。
まとめると
メリットは
・お店側も利用者側も食品ロスの問題について社会貢献できる
・お店側は食品ロスをなくして利益につなげられ、ブランドイメージもアップ
・利用者側は安くておいしい食品を手軽に手に入れられる
デメリットは
・まだまだサービスが利用できる場所に制限がある
・お店側の業務負担が増える
以上です。
これからこのサービスが全国的に広く展開されることで、
ユーザー数が増え、当たり前のサービスになる伸びしろがあります。
あなたも、かしこく食費を節約しながら社会貢献してみませんか?